ダイヤと屑石

容姿端麗頭脳明晰、パーフェクトな幼馴染のフジマにコンプレックスを抱く平凡な大学生・巧。気になる女の子に玉砕した合コンの帰り道、酔っ払った勢いでフジマに絡んだのがきっかけでモテるレッスンを受けることになるのだが……。モデルをしている王子様な大学生×非モテ平凡男子な幼馴染大学生幼馴染の甘々日常シリーズ。甘々/ほのぼの/女装/コメディ/一部無理矢理◆目次◆「ダイヤと屑石」「はりぼてつれづれ」「ダイヤとポッキー」「ダイヤとヤドリギ」「ダイヤとバブル」「ダイヤと遊園地」「ダイヤと観覧車」「ダイヤとケーキ」「ダイヤとハロウィン」「ダイヤとメイド」「ダイヤとブランコ」「ダイヤとツリー」「ダイヤと燃え殻」作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:まる様(@maru_mori_25)

触手を飼う

大学生の小田原瞬平はバイト帰りの橋の上で瀕死の触手を拾った。弱った触手をほうっておけずアパートに連れ帰り、見切り品弁当のからあげを与え、様々な芸を仕込む瞬平。友人の沢尻は瞬平が飼い始めた内緒のペットを知りたがるが、のらりくらり適当にごまかす。とはいえ現実は非情である。最初はキモかった触手がだんだん可愛く見えてきた頃、恐るべき「本性」を目の当たりにして……。(触手/人外/調教/無理矢理/エロコメディ)作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)■文章サンプル■その日の帰り道、瀕死の触手と出会った。俺はバイトの夜シフト帰りで疲れきっていた。あんまり疲れすぎてコンビニ弁当をチンしてもらうのも忘れた。不覚。独り暮らし中の安アパートに帰ってもYouTubeの犬猫動画を見て寝る位しかやることがない。俺は動物が好きだ。しかし家の都合で飼えず、いたいけな○●生の時分にはからあげと名付けたトイプードルを散歩する友達を見送り、寂しい思いをしてきたのだ。故に大人になったら絶対犬か猫を飼おうと誓っていたのだが、予算や立地条件が折り合い付かず、大学生になった現在もペット禁止のアパートで暮らしている。さらばからあげ、フォーエバーからあげ。関係あるようでないが、さっき立ち寄ったコンビニで買ったのもからあげ弁当だった。賞味期限ギリギリで30%引き、ちょっとお得。こんなささやかなことで嬉しくなれるんだからなんて安上がりでめでたい人間なんだろうとあきれてしまった。「アホくさいこと考えてねーでとっとと帰ろ」街灯が等間隔に光る夜道を歩いていると川沿いにでた。川、といっても都会のドブ川だ。両岸と底面はコンクリートで固められ、ちょろちょろと濁った水が流れている。アパートは橋を渡ってすぐそこだ。大学に行く時はママチャリの後ろに○○をのっけた主婦やセーラー服の女子校生とすれ違うが、さすがに夜10時すぎると誰もいない。近くのマンションからテレビの音声がかすかに漏れてくるだけだ。橋の上のアスファルトにはチョークで大小不規則な円が落書きされていた。近所の子どものしわざだろうか。そういや随分ケンケンパをしてないな、と思い当たる。これでも○●生の頃はケンケンパの達人で売っていたのだ、俺の数少ない取り柄である。○●●○学年まで遡らなきゃ自慢できることがないのかよ、というまっとうなツッコミはおいといて。「よし」今だけは童心に戻ることを自分に許す。くたびれたスニーカーで地面を蹴り、チョークでしるされた〇から〇へ飛び移る。「けん・けん」ぶにゅり、靴裏に嫌な感触がした。何だ?路上に目をこらし仰天する。「ぱあっ!?」白い円の中で巨大ミミズ……触手がのたくっていた。てらてらしたピンクの体表は粘膜っぽくて、生理的嫌悪をかきたてる。勢い余って尻餅を付いた。「なんだこれUMAか!?しゃ、写真写真」反射的にスマホを掲げ、連続でフラッシュを焚く。シャッター音にあわせ触手が伸び縮みする。SNSに投稿したらバズるかも。いや、匿名掲示板に投下するか?様々な考えが脳裏を駆け巡るも、優先すべきは安否確認だ。「生きてる……よな」靴の先でおっかなびっくり突付いてみる。触手が蠢く。何だこれ、状況がまったくわからん。そもそも触手って道端に落ちてるもんなのか、交番に届けるのが正解なのか。最近の飼い犬飼い猫は迷子防止対策でマイクロチップが埋め込まれてるらしいが、コイツは野良触手なのか?全長50センチほど、横幅は5センチ程度。ミミズと違って節はなく、表面はのっぺりなめらかだ。まず思い浮かべたのはムーミンに登場するニョロニョロ、アレをピンク色にしたら大分近くなる。さてどうしたものか。無視して行くか。おもいっきり踏んでしまったのが少々後ろめたい。「ええと……大丈夫?身とかでてない?」孔の有無もわかんねえけど。何話しかけてんだ俺の馬鹿。後悔すれども遅し、顔から火がでる。触手は相変わらず地面を這っていた。なんだか元気がない。踏んだせいかと思ったが……戯れに手のひらをさしだすと体を擦り付けてきた。温かい。犬猫と同じ親愛表現……なのか?うっかりほだされて袋をあさり、弁当のふたを開ける。「ほら」からあげを一個、手掴みして投げる。直後に触手が跳びはね、上部に切り込みが入る。そこが口らしい。からあげを上手に咥えて嚥下、お辞儀するみたいに伏せをした。「おおー……」控えめな拍手をする。

霊姦体質

「tyakuraスピリチュアルセラピー」、通称ТSS代表・茶倉練(ちゃくら・れん)26歳。眉目秀麗品行方正な彼はチャクラ王子と異名をとるイケメン霊能者……というのは表の顔で、その本性は銭儲けが何より好きな生粋の関西弁守銭奴。茶倉の元同級生の烏丸理一(からすま・りいち)は、あるのっぴきならない事情から彼の事務所に通い詰め、雑用係としてこき使われていた。それというのも実は理一、霊姦体質なのである!これは悪霊ホイホイなゲイの青年と拝み屋の血を引くイケイケバリバリの霊能者、主従でありセフレであり友人であり天敵であるふたりの物語である。自作BLシリーズ「霊姦体質」の短編を収録しました。関西弁ノンケ俺様S攻め×淫乱ゲイM受け(同級生/社会人/コメディ/ギャグ/エロ/鬼畜/調教/SМ/セフレ/オカルト/幽霊/ホラー/異物挿入)一部攻めの誘い受け(未遂)シーン有(相手は受け以外)◆目次◆「霊姦体質」「水子座敷」「化猫天楼」「霊柩電話」「殺●遊園」「高市散策」「聖夜昇天」作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:冬谷リク様 がく様■登場人物■攻:茶倉練(ちゃくら・れん)茶倉スピリチュアルサービス(通称TSS)の代表取締役。26歳のイケイケバリバリ霊能者。チャクラ王子の異名をとるイケメンだがその本性はドS守銭奴関西人の拝み屋の孫。〇校の同級生兼助手の理一を馬車馬の如くこき使っている。受:烏丸理一(からすま・りいち)26歳。茶倉の助手。ゲイ。悪霊に憑かれやすく突かれやすい霊姦体質で難儀しており、茶倉に定期的に除霊してもらえないと日常生活を送れない。ややビビリでヘタレ、真っ直ぐなお人好し。

Back alley

ミュータントと人間が交わり生きる背徳の街アンデッドエンド。この街の路地裏で客をとる男娼・劉には、男に捨てられ狂った母に娘として育てられた暗い過去があった。今日も劉は裏通りに立ち、冷めた目で世間を眺める。まさみの創作BL小説「タンブルウィード」のキャラクター、劉の過去話を集めました。これだけでも読めます。イラスト:ずい(@Zuui_mofu)様作者Twitter:@wKoxaUr47xGeAZy

broken bell

賞金稼ぎと賞金首が日夜殺し合いを繰り広げる無法の街、アンデッドエンド。チャイニーズマフィア「蟲中天」所属の蛇のミュータント・呉は、金持ちの見世物として調教された過酷な幼少期を過ごすも、現在はマフィア幹部・老大哥に取り立てられ、さらなる高みを目指していた。元相棒でスラムの教会を預かる神父は、所帯を持ってもまるで改まる気配がない呉の破滅的な生き方を案じる傍ら、ずるずる体の関係を続けていて……。性奴●上がりの妻子持ちチャイニーズマフィア幹部×その元相棒でスラムの教会を預かる淫乱誘い受け神父。暴力残酷表現、男女表現他、攻めが輪●されるシーンがあるので注意。まさみの創作BL小説「タンブルウィード」外伝、呉×神父のカップリング中心の過去編です。これだけでも読めます。作者Twitter:@wKoxaUr47xGeAZyイラスト:昼行燈(@pieceof_figcake)様

インセスト・タブー

現代アメリカ風の世界が舞台のオメガバース。娼婦の母から生まれた種違いの二歳差兄弟、ピジョンとスワロー。兄のピジョンは心優しく真面目な好青年だが、母譲りのΩとして生まれ、思春期をむかえてからずっと自分の体質に悩まされていた。弟のスワローは破天荒な天才肌。父譲りのαとして生まれ、Ωの兄に激しく執着する。ピジョンはままならない火照りを癒すため、求められるがまま仕方なく弟と関係を結ぶのだが……。元々書いていた作品「タンブルウィード」の現代オメガバースパロです。これだけでも読めます。俺様執着攻めα弟×ヘタレ健気受けΩ兄作者のTwitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:リスト様

ボーダー×ボーダー

『学校に爆弾を仕掛けた』「は?」『とめてくれないか、俺を』大晦日、家にかかってきた一本の電話が平凡な●●●・秋山透をトラブルに巻き込む。学校に爆弾を仕掛けたてこもった親友・麻生譲をとめるため透は走る。タイムリミットは0時、はたして彼は間に合うのか?タイムリミテッド学園ミステリBL。クール眼鏡攻め●●●×強気平凡受け●●●一部暴力・いじめ描写あり。作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:ダム穴様

九泉呪牢

茶倉スピリチュアルサービス(通称TSS)の代表取締役・茶倉練(ちゃくられん)はイケイケバリバリの霊能者。その本性は金にガメツイ関西弁守銭奴で、十年来の腐れ縁・烏丸理一(からすまりいち)を馬車馬の如くこき使っていた。ある時長野県の日水村(ひみずむら)で土砂崩れが発生、村一番の旧家の後継ぎ・佐沼尚人(さぬまなおと)が死亡する。「おきゅうさまの祟りです」喪服の未亡人・佐沼清美(さぬまきよみ)の依頼を受けた二人は早速現地に飛ぶのだが、そこには練と因縁深い恐ろしい怪異が待ち受けていた。理一&練が活躍する伝奇オカルトBL、「霊姦シリーズ」長編です。R18・R18G描写有。作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:がく様■登場人物■攻:茶倉練(ちゃくら・れん)茶倉スピリチュアルサービス(通称TSS)の代表取締役。26歳のイケイケバリバリ霊能者。チャクラ王子の異名をとるイケメンだがその本性はドS守銭奴関西人の拝み屋の孫。〇校の同級生兼助手の理一を馬車馬の如くこき使っている。受:烏丸理一(からすま・りいち)26歳。茶倉の助手。ゲイ。悪霊に憑かれやすく突かれやすい霊姦体質で難儀しており、茶倉に定期的に除霊してもらえないと日常生活を送れない。ややビビリでヘタレ、真っ直ぐなお人好し。佐沼清美(さぬま・きよみ)日水村から来た依頼人。未亡人。沖田(おきた)日水村の駐在。清美に惚れている。誠実で純朴な男。佐沼文彦(さぬま・ふみひこ)清美の舅。村の旧家・佐沼家の現当主。認知症を患っている。佐沼尚人(さぬま・なおと)清美の亡夫。日水山の再開発を主導した。藤代小百合(ふじしろ・さゆり)佐沼家のお手伝い。

ソープオペラ

ここは芸能と退廃の街、ヘルウッド。売れっ子ポルノスターのピジョンは浪費癖のある弟スワローを養うため、今日も嫌々仕事場に赴く。そこで彼は大人のおもちゃの通販番組に出演し、新商品の性能を実演セールスすることに……。美形で俺様な不良弟×健気で不憫なポルノスター兄(コメディ/SM/無理矢理/調教/大人のおもちゃ/弟×兄/ポルノ男優)まさみの短編BL小説自作BL小説「タンブルウィード」のセルフパロですがこれだけでも読めます。作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト:リスト様

少年プリズン 1

近未来の日本。東京は二十一世紀初頭に起きた相次ぐ地震のせいで砂漠と化し、周縁には無国籍のスラムが広がっていた。その砂漠の中心にあるのが東京少年刑務所、通称東京プリズン。少年犯罪の増加に頭を痛めた政府が半世紀前に設立した、入ったら二度と出られないと言われる悪名高い刑務所。それぞれの理由を抱えて劣悪な刑務所に送りこまれた少年たちの群像劇。(SF/バイオレンス/アクション/BL18禁)(カプ傾向 寡黙包容攻め×クール強気受け 美形俺様攻め×強気意地っ張り受け)過去に自サイト「ロールシャッハテストB」で連載していた長編BLを収録しました。暴力残酷描写あり。1巻には直接的な性描写はありませんが、年齢制限相当の暴力描写や性的描写があります。作者Twitterアカウント @wKoxaUr47xGeAZy(作品の裏話や情報を更新しています)イラスト あるびの■文章サンプル■「輪●でもされたのか?」鉄扉を開けたレイジが開口一番最も痛いところをつく。癇に障るにやにや笑いさえなければレイジの疑問は至極真っ当なものだ、実際今の俺は酷い有り様だ。凱のシャベルが掠めた頬にはバンソウコウが貼られ、囚人服の下には他にもあちこちに包帯が巻かれている。手厚い看護といえば聞こえはいいが、どんなに怪我をしても明日の強●労働は休めないのだがら大袈裟な包帯にもあまり意味はない。「お前の頭の中でどんなゲスな妄想が広がってるか知らねえがこれだけは言っておく。未遂だ」胸糞悪い薄笑いを浮かべたレイジが鉄扉を閉じる音を聞きながら、腹立たしげに吐き捨てる。囚人服の袖の下、二の腕に巻かれた包帯を撫でながらそっぽを向いた俺を横目で眺め、自分のベッドに腰掛けるレイジ。コンクリ床に足を放り、交差させた膝の上で手を組んだレイジは、色素の薄い茶色の目に悪戯っぽい光をちらつかせる。「犯人あててやろうか?」小首を傾げ、俺の視線を絡めとってレイジが聞く。レイジが首を傾げると金鎖のネックレスが鎖骨の窪みに沿って流れ、涼やかな音を奏でた。願わくばあのネックレスでレイジを絞め殺したいと夢想する。依頼人と対面した名探偵のように気障なしぐさで膝を組んだレイジが意味ありげな笑みを浮かべる。「凱だろ」「それ以外にだれがいるってんだ?」「台湾系派閥と中国系派閥、さらには看守にも睨まれてるお前ならどこのだれに襲われてもおかしくないだろ」名推理を鼻で笑われたレイジがさも心外そうに眉をはねあげる。しれっと言ってのけたレイジの面に怒りが沸騰し、俺は語気荒く叩きつける。「他人事みたいに言うな。俺がケツおっかけまわされたり砂漠で生き埋めにされかけた原因の八割はお前にあるんだぜ、レイジ」「人気者は辛いね。一人を選ぶと百人から恨まれる。女の嫉妬も怖いが野郎の嫉妬は酸っぱい」野郎、わかっててわざとやってるな。憤慨した俺を笑みを含ませた目で挑発し、膝の上で頬杖ついたレイジがさらに癇に障る言葉をたたみかける。「まあいいじゃねえか、今日も五体満足で強●労働から生還できて。神様に感謝しとかねーとな」「神様なんていてたまるか」「お前道教だっけ?それか儒教か仏教か」「肌の色で判断すんな。根っからの無信仰だよ」「そうか。じゃあ神様を信じてないお前のかわりに俺が神様に感謝しとこう、ロンちゃんの顔を崩さずに房に帰してくれてありがとう。アーメン」胸の前で十字を切ったレイジを殺したい衝動にかられる。殺意をこめて拳を握り固めた俺を上目遣いに眺め、レイジが腰を上げる。「二目と見られないほどに崩れちゃないけど無傷ってわけにもいかなかったみたいだな」房を横切って俺の方へとよってきたレイジが図々しく手をさしだす。頬の傷に触れる前にレイジの手をはたき落とす。レイジがふたたび手を伸ばしてくるのを前より強くはたき落とす。しつこく伸びてくるレイジの手を振り払ういたちごっこを続けてるうちに腕の包帯がほどけ、もつれる。蝿を追い払うように邪険にされたレイジが、薄赤く腫れた手の甲をさすりながら口を尖らす。「なんだよケチ、怪我の具合診てやろうとしてんのに」